「家にネズミが出た!とにかく早くネズミ捕獲器を買わなくちゃ!」
このように急いでネズミ捕獲器を探し始める人が多いのですが、そんな人ほど注意が必要です。
ネズミ捕獲器は日本製のものから海外製のものまで、実にさまざまな種類が販売されています。
例えばAmazonで[ネズミ 捕獲器]と検索すると約700件もの商品がヒットします。
しかし正直なところ、プロの視点から見れば低品質なネズミ捕獲器も多く存在するのが現実です。
大量の商品の中から本当に効果があるネズミ捕獲器を探し出すのは至難の業といえるでしょう。

実際「ネズミ捕獲器を買ったけど、まったく引っかからない!」という不満の声を見かけます。
さらに「捕獲したのはいいけれど処理方法がわからない」という声もよく聞きます。
この記事では、あなたがネズミ捕獲器で失敗しないために下記を徹底解説しました。
- ネズミ捕獲器を選ぶ基準
- プロ視点でオススメの優良ネズミ捕獲器
- 効果を倍増させる捕獲器の使い方
- 捕獲したネズミの処理方法と知っておくべき注意事項
どんなネズミ捕獲器を使うにせよ、最初に必ず知識として頭に入れておいてほしい情報が満載です。
ネズミ捕獲器は無知のまま扱うと、あなたや家族の身に危険が及ぶ可能性もあります。まずは正しい知識を身に付けるため、続きをご覧ください。
Contents
ネズミ捕獲器を選ぶ3つの基準

初めてネズミ捕獲器を選ぶときには「そもそも何を基準にして選べば良いのか」がわからないですよね。
そこで、ネズミ捕獲器を選ぶ3つの基準から解説します。この基準さえ知っておけば、自分で良質なネズミ捕獲器を選べるようになりますよ。
基準①設置する環境に合った「形状」である
1つめの基準は「形状」です。ネズミ捕獲器の形状は大きく分けて下記の3つです。
①バネ式

ネズミがエサを食べようするとパチンコ式でバネが作動してネズミが挟まれます。うまく作動するとネズミの首を挟むのでネズミは即死します。
②カゴ式

カゴの中のエサを食べようとして入ってきたネズミを生け捕りにします。ネズミを殺す機能はありません。
③粘着シート

シートの上を歩いたネズミを粘着糊で動けなくします。
結論からお伝えすると、①バネ式は人やペットにも危険ですのでおすすめできません。
②カゴ式または③粘着シートがおすすめです。
この2種類の使い分けとしては、下記のように考えると良いでしょう。
屋外に設置したい場合 | カゴ式 |
---|---|
屋内に設置したい場合 | 粘着シート |
以下は、この結論の根拠となるメリット&デメリット表です。より詳しく知りたい方はご覧ください。
<ネズミ捕獲器の形状別メリット&デメリット表>

基準②「日本製」である
2つめの基準は「日本製(Made in Japan)」です。
昨今、海外製品でも質の良いアイテムは山ほどあります。しかし、ネズミ駆除となると話は別。海外と日本では生息しているネズミの種類が異なるからです。
ネズミの種類によって、その生態は大きく異なります。だから「海外のネズミでは高い効果を誇る捕獲器なのに、日本のネズミにはまったく効かない」ということが起きるのです。
ネズミ捕獲器は、日本のネズミに合わせて開発された日本製を選びましょう。
基準③使った人の「口コミ評価」が良い
3つめの基準は「口コミ評価」です。理論上どんなに優れたネズミ捕獲器でも、相手は生き物。実際に使ってみると、評価が大きく分かれることがあります。
そこで信頼できるのが、実際に使った人の口コミ評価です。
口コミを読むときに注意してほしい点は、「自分が駆除したいネズミと、口コミしている人のネズミの種類が同じかどうか」です。
人の家で悪さをするネズミで、日本に生息しているのは下記の3種類。
出典:ネズミについて 横浜市
口コミにネズミを捕獲した写真が掲載されている場合は、自宅のネズミと同じかどうかチェックしましょう。
補足:ネズミの種類の見分け方
まだ自宅のネズミの種類を把握できていない人は『ねずみの糞の大きさでねずみの種類やサイズを把握しよう!糞の取り扱いは要注意』の記事も併せてご覧ください。
ネズミの種類を把握しておくと、今後の駆除に役立ちます。
プロ推薦!1番オススメのネズミ捕獲器2選

「捕獲器を選ぶ基準は理解できたけど、その基準に合う商品を探すのが大変……」
そんな人もご安心ください。この章では3つの基準を満たす捕獲器の中から、さらに下記条件をクリアする1番オススメのネズミ捕獲器を選出しました。
- 現時点でAmazon購入者評価が非常に良い
- プロの視点から見てオススメできる高品質である
カゴ型が欲しい人向け『ねずみ捕獲カゴ 角型』
まずはカゴ式のネズミ捕獲器のオススメ商品をご紹介します。
<プロ視点のチェックポイント>
カゴ型の捕獲器を利用する場合、プロがチェックするのは「カゴの入り口の大きさ」です。大きければ大きいほど、捕獲率はアップします。
大きな入り口で捕獲率をアップさせている捕獲器が『ねずみ捕獲カゴ 角型』です。
商品画像 | ![]() |
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メーカー | 株式会社高儀 |
商品名 | ねずみ捕獲カゴ 角型 |
税込価格 | 大:1,544円 小:1,366円 |
サイズ | 大:約W185×D330×H135mm 小:約W145×D225×H105mm |
使い方 | ![]() |
詳細ページ | https://www.amazon.co.jp/dp/B00J7PKIAG |
『ねずみ捕獲カゴ 角型』は側面が大きく上に開く仕様になっており、入り口の大きさは下記の通り。
- 大サイズ:33cm✕13.5cm
- 小サイズ:22cm✕10.5cm
実際に購入者の口コミでも「すぐにネズミが捕まった」と高評価が多く、おすすめです。
粘着シートが欲しい人向け『粘着ねずみとりシート防水ブック型』
次に粘着シートのネズミ捕獲器のオススメ商品をご紹介します。
<プロ視点のチェックポイント>
粘着シート型の捕獲器を利用する場合、プロがチェックするのは「形状」と「価格」です。
粘着シートには「ハウス型」と「ブック型」の2種類の形状があります。ハウス型は捕獲率が低い傾向があるため、選ぶべきはブック型です。
また、安価な商品は粘着剤の量が少ないので、かかったネズミに逃げられやすいです。
これらの条件をクリアしていて、プロの駆除業者の中でもよく使われているのが『粘着ねずみとりシート防水ブック型』です。
商品画像 | ![]() |
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メーカー | 株式会社高儀 |
商品名 | 粘着ねずみとりシート防水ブック型 |
税込価格 | 1,010円(10枚入り) |
サイズ | 215mm×335mm |
使い方 | ●粘着シートは、ネズミの出入り口かじられた箇所、糞のある所に3〜5枚ずつ配置して下さい。 ●畜舎、倉庫などホコリの立ち易い場所では日中は折り畳み、夜間開いてご使用下さい。 ●万一ホコリが一面に付着したときは、粘着面を合わせて再び開けば元通りの粘着力が得られます。 ●捕獲したネズミは焼却ゴミとして処理してください。 |
詳細ページ | https://www.amazon.co.jp/dp/B00G8PRO9G |
『粘着ねずみとりシート防水ブック型』は、Amazonでネズミ捕獲器の購入者レビュー数No.1(500件超)を誇る人気商品です。その秘密はこの粘着力。
出典:Amazon
最高級粘着剤を使用しているため、一度かかったネズミは逃げられません。
「怖いほどよく獲れる」と絶賛の声も多いおすすめのネズミ捕獲器です。
保健所で貸出している場合もある
補足として、ネズミ捕獲器は保健所や役所で貸し出しを行っていることがあります。
「ネズミ捕獲器を買う前に、無料で試してみたい」という人は、お住まいの地域の行政へ問い合わせてみましょう。
効果を倍増させる使い方 7つのコツ

ネズミ捕獲器が入手できたら、いよいよ仕掛けます。ネズミの捕獲器は、どう仕掛けるかがとても大切。
ネズミの捕獲率が大きく変わる効果倍増の使い方を学んでいきましょう。
ネズミの通り道に設置する
ネズミ捕獲器は、ネズミの通り道に設置する必要があります。ネズミの通り道を知るために重要なのが「ラットサイン」です。
ラットサインとは、ネズミがいた痕跡のこと。具体的には以下のようなものがあります。

- A〜B:フン
- C〜D:かじり跡
- E〜F・こすり跡
これらのラットサインを手がかりにして、ネズミの通り道へ捕獲器を設置しましょう。
ラットサインが見つからない場合は、ネズミの活動が活発になる深夜に動画撮影すると、ネズミの動きが把握できます。
暗闇でも撮影ができる赤外線カメラがあると便利です。
逃げ道をふさぐように忌避剤を併用
ラットサインのそばにネズミ捕獲器を設置したら、ネズミの逃げ道をふさぐように「忌避剤」を併用すると効果的です。
忌避剤を置くと、忌避剤の近くにネズミが近寄りにくくなります。その効果を利用してネズミを捕獲器の方へ誘導しましょう。

忌避剤の種類には、スプレー型・設置型などがあり、捕獲器とともに常備しておくと便利です。
忌避剤の選び方について詳しく知りたい方は『最適なネズミ忌避剤が3分で選べる!駆除効果が高いおすすめ18選』も併せてご覧ください。
捕獲器に触るときは手袋をする
捕獲器に触るときには、じかに素手で触らず手袋をしましょう。その理由は、素手で触るとヒトのニオイが捕獲器についてしまうからです。
ネズミは嗅覚が非常に発達しているので、ヒトのニオイがついていると警戒します。特にカゴ式捕獲器の場合は手袋をすると、捕獲率が上がるでしょう。
週間は位置を変えない
ネズミは非常に警戒心の強い動物です。「いつもと違う」ものには近づきません。捕獲器にかからないからとすぐに位置を変えず、根気強くかかるのを待ちましょう。
何度も捕獲器の位置を変えると警戒心を強めてしまうというデメリットも。最低でも1週間は同じ場所に設置し、1週間後の結果を踏まえて、また新たな作戦を練るようにしてください。
捕獲したネズミは早く片づける
ネズミは学習能力にも長けています。仲間のネズミが捕獲器にかかっているところを目撃すると、その後避けるようになります。
捕獲器にネズミがかかったら、できるだけ早く片づけて、他のネズミに見られないようにしましょう。
(カゴ)自宅のネズミ好みのエサを仕掛ける
ここからは「捕獲カゴ」と「粘着シート」、それぞれのコツを紹介します。
まずカゴに仕掛ける「エサ」についてです。ネズミは基本的に雑食性ですが、警戒心が強いので食べ慣れたものを好むという特性があります。
最初にエサとして仕掛けてほしいのは“家のネズミがいつも食べているもの”。今までにネズミに食べられてしまった食べ物があれば、それが最適です。
いつものエサでネズミ捕獲が難航したら、下記のリストを参考に他の食べ物も試してみてください。
<ネズミ捕獲成功の報告が挙がっている食べ物リスト>
- 鶏の唐揚げ
- 食パン
- チーズ
- クッキー
- フルーツ(バナナ、りんご)
- かぼちゃの種
- ポテトチップス
- 豚肉の切れ端
- ウィンナー、魚肉ソーセージ、ハム、サラミ
- 油揚げ
- ちくわ
- 白米
- かつお節
- おかき
- 殺鼠剤のヤソヂオン
特に成功例が目立つのは「鶏の唐揚げ」と「食パン」です。まずはこの2つから試していくと良いでしょう。
また、ネズミの好物というイメージが強いチーズですが、特に「カマンベールチーズ」が好まれるというデータがあります。ぜひカマンベールもお試しください。
(粘着シート)シート上にエサを置かない
捕獲カゴの場合は、最適なエサの選定がネズミ捕獲率をアップさせますが、逆に粘着シートにはエサを置かない方が捕獲率は高くなります。
粘着シートで狙いたいのは「走って通過しようとしたネズミが、粘着シートを踏んで転ぶ」という状況です。転んだネズミは体毛がシートに絡んで取れなくなり、確実に捕獲ができます。
ところがシートの上にエサを置くと、エサに気付いたネズミが立ち止まってしまい、転びません。転ばないと、粘着シートを足で踏んでも逃げられる確率が高くなります。
そのため、粘着シートにはエサを置かない方が効果的なのです。
ネズミ捕獲後の処理方法 6つの注意事項

ネズミ捕獲器でめでたくネズミが捕獲できたら、喜びもつかの間、今度はかかったネズミを処理しなければなりません。
生きたネズミを処分するのは気分が重いものですが、処理する人間側にも大きな危険が伴います。
正しく処理をしないと重大な健康被害を被るリスクがあります。注意事項をまとめましたので、しっかり読み進めてください。
絶対に噛まれないように注意する
生きているネズミを処理するときには、絶対に噛まれないように細心の注意を払ってください。
なぜなら、ネズミの歯には寄生虫や多数の病原菌が潜んでおり、噛まれると破傷風・敗血症・寄生虫病などを発症することがあるからです。「鼠咬症(そこうしょう)」というネズミ特有の感染症もあります。
一見ぐったりしているネズミでも、殺される前に渾身の力を振り絞って、予想できない動きをすることがあります。
必ず手袋を着用して、不測の事態に備えるようにします。
素手で触らない
ネズミの体や糞尿は非常に不衛生です。素手で触ってはいけません。
ネズミの体には「イエダニ」というダニが寄生しており、ヒトを吸血するとかゆみや発疹を引き起こします。
ネズミの糞尿には「サルモネラ菌」「赤痢菌」などが含まれており、これらは重篤な食中毒の原因となります。
ネズミの体や糞尿を処理するときには、手袋をしてください。マスクや防護服もあればベターです。
捕獲したネズミの処理手順
捕獲したネズミの具体的な処理手順は以下の通りです。
カゴで捕獲したネズミ
①手袋をして、ネズミの入った捕獲カゴを持ちます。
②カゴを水を張ったバケツの中に水没させ5分以上おきます。

③カゴの中からネズミを取り出し新聞紙でくるんで、ビニール袋に入れます。
④イエダニ対策として、殺虫エアゾール剤を噴霧します。
⑤ビニール袋の口をしっかり縛ります。
粘着シートで捕獲したネズミ
①手袋(軍手など)をして、粘着シートをたたみます。

②ビニール袋に入れます。

③イエダニ対策として、殺虫エアゾール剤を噴霧します。

④ビニール袋の口をしっかり縛ります。

廃棄は各自治体に従う(焼却ゴミの場合が多い)
ビニール袋に入れたネズミの廃棄は、各自治体のルールに従ってください。
焼却ゴミ(生ゴミ)として処理する自治体が多いですが、念のため住んでいる地域の決まりを確認しましょう。
ネズミ・糞尿に触れた用具は廃棄または消毒する
処理する過程でネズミの体や糞尿に触れたものは、すべて廃棄処分してください。
廃棄できない捕獲カゴ本体やバケツなどの道具は、しっかりと消毒を行います。
消毒には、ネズミ専用の除菌スプレーがおすすめです。

自分で処分できない人は業者に依頼
ここまで読んで、生き物を殺すという残酷さをリアルに想像し、胸が苦しくなった人もいるかもしれません。
実際、「捕獲器にいざネズミがかかると殺せなくて、遠くに逃がした」という体験談が散見されます。
しかし、逃がした先で新たなネズミ被害を生み出すことになりかねず、決しておすすめできない方法です。
ネズミ捕獲器でネズミを捕獲する以上、最後まで責任を持って処分する必要があります。
「ネズミを自分の手で殺すことはできないが、ネズミ被害もそのままにしておけない」という人は、ネズミ駆除業者に依頼することをおすすめします。
補足:ネズミ駆除業者の選び方
ネズミ駆除業者を選ぶ際には『おすすめネズミ駆除業者ランキングと良い業者の選び方』を併せてご覧ください。
捕獲器でのネズミ駆除に失敗したらすべきこと
この記事で紹介したネズミ捕獲器を利用してもネズミ駆除ができなかった場合、すでに捕獲器で対応できるレベルを超えてネズミが繁殖している可能性があります。
手強いネズミの駆除には、下記の内2つ以上を併用すると効果的です。
- 今いるネズミを捕獲(撃退)するグッズ
- ネズミを遠ざける超音波を使ったグッズ
- ネズミを家に入ってこさせない侵入防止グッズ
捕獲器は①にあたりますので②③を追加で導入しましょう。
具体的にどんなグッズを使ったら良いかは『ネズミ対策グッズおすすめ14選!自力で駆除する最新アイテム』で詳しく解説しています。併せてご覧ください。
まとめ
ネズミ捕獲器には、①バネ式 ②カゴ式 ③粘着シートの3種類があります。
おすすめは①カゴ式の『粘着ねずみとりシート防水ブック型』と③粘着シートの『粘着ねずみとりシート防水ブック型』です。
使い方の7つのコツを下記にまとめておきます。
- ネズミの通り道に設置する
- 逃げ道をふさぐように忌避剤を併用
- 捕獲器に触るときは手袋をする
- 1週間は位置を変えない
- 捕獲したネズミは早く片づける
- (カゴ)自宅のネズミ好みのエサを仕掛ける
- (粘着シート)シート上にエサを置かない
捕獲したネズミは、衛生面に十分な注意を払いながら責任を持って処分しましょう。捕獲したネズミの処分に自信のない人はネズミ駆除業者への依頼も検討してくださいね。
良質なネズミ捕獲器を上手に使うことで、あなたの家からネズミが一刻も早くいなくなりますように、願っています。